中外製薬株式会社(4519)の株を買うべきたった1つの理由



2019年7月25日、中外製薬株式会社(4519)は第2四半期決算を公表した。結果、2019年1-6月は2018年1-6月に比べて売上高+12.3%、営業利益+44.6%という物凄い実績を出した。数年前、中外製薬株式会社(4519)の親会社ロシュグループの3大パイプラインであるアバスチン、リツキサン、ハーセプチン特許切れで瀕死状態にあった製薬会社とは思えない程の復活である。

この復活を支えたのは、関節リウマチの治療薬アクテムラ、ALK陽性非小細胞肺がんの治療薬アレセンサ、血友病の治療薬ヘムライブラである。下記図はロシュグループの自社グローバル品目の売上推移になるが、アクテムラは売上1000億円を超え、アレセンサ、ヘムライブラは早ければ2019年、遅くても2020年には売上1000億円を超えそうな勢いである。

しかも、これら3品目はロシュグループでなく中外製薬株式会社(4519)が開発したオリジナルドラッグである。タラレバになるが、もしも中外製薬株式会社(4519)がロシュグループの傘下になることなくアクテムラ、アレセンサ、ヘムライブラを販売していたら・・・営業利益+44.6%どころでは済まなかったであろう。なぜなら、2019年1-6月におけるロシュ向け輸出の売上高のみでアクテムラ435億円、アレセンサ199億円もの売上高を示しているからである。



そして、中外製薬株式会社(4519)は現在だけでなく今後も期待できる。それは、世界一のブロックバスターになり得る可能性がある抗PD-1/PD-L1抗体薬の1つであるテセントリクがあるからだ。テセントリクは国内で2018年4月に4番目に発売した抗PD-L1抗体薬であるが、2019年進捗率62.6%を見る限り、売上は好調である。さらに、現在、テセントリクは11本の第III相試験が進行中であり、これら臨床試験が成功した暁にはさらなる売上の拡大が見込まれる。

アクテムラもアレセンサもヘムライブラもテセントリクも、競合薬がひしめく疾患なだけに安泰はできない。しかし、関節リウマチ、肺がん、血友病はそもそもが規模の大きい市場であり、たとえその疾患のナンバーワンドラッグにならなくても十分な売上を確保できる。さらに、製薬会社は互いの利益のために競合薬を比較し優越性を証明する臨床試験をデザインすることは稀である。つまり、一度たった売上が激減することはジェネリック医薬品が発売したり、健康に危害を加えるリコール問題が発生したりする等の天変地異が起きない限りないのである。